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1.卵巣  / 2.卵巣がんとはどういう病気でしょう / 3.増えている卵巣がん
4.子宮内膜症と関係している卵巣がん / 5.症状がなく発見が遅れがち / 6.検査と診断
7.治療方法 / 8.当院に来院された方
1. 卵巣

卵巣は子宮の両側に左右1つずつあり、親指の頭くらいの大きさです。(図1)卵巣は上皮に被われていて、その直下に多数の卵胞が存在します。(図2)卵胞は、ホルモンを産生する性索間質と、卵子の元になる卵細胞(胚細胞)から成っています。
 卵巣の働きは、女性ホルモンを分泌することと、卵細胞を成熟させて排卵することです。
 
 
2. 卵巣がんとはどういう病気でしょう

 卵巣は、上皮と卵巣実質、性索間質、卵子からなり、それらすべての部位から腫瘍が発生するため、数多くの腫瘍が発生します。それぞれ、良性、境界悪性、悪性の腫瘍が発生します。卵巣がん(悪性)は、卵巣腫瘍全体の10パーセント位です。
 卵巣がんの代表的なものは、表層上皮や卵巣間質細胞から発生する、しょう液性腺がん、粘液性腺がん、類内膜腺がんで、多くは50歳代にみられます。粘液性腺がんは、若い人にも発生することがあります。そのほか、ホルモンを産生するがんや、胃がんや大腸がんから転移する転移性卵巣がんもあります。
3. 増えている卵巣がん

 卵巣がんの発生率は、欧米の3分の1くらい(年間5000)といわれています。最近日本人女性の発生率の増加が注目されています。
 卵巣がんの発生の危険因子の1つとして、排卵の回数があげられます。排卵とは、卵巣から卵子がとび出る現象です。排卵のたびに卵巣上皮が傷つけられ、修復されています。この損傷と修復を繰り返す過程で、がんが発生すると考えられています。現代の日本の女性は、子供を産む回数が減り、また初経から閉経までの期間が長くなっているため、昔に比し排卵の回数が増えています。このことが、卵巣がんが増えている事と関係していると思われます。避妊薬のピルは排卵を抑制するため、長期に服用すると、卵巣がんの発生の危険度が下がります。
4. 子宮内膜症と関係している卵巣がん

 卵巣にできた子宮内膜症から、卵巣がんが発生することが分かってきました。類内膜腺がん、明細胞がんが関係しています。特に45歳以降から卵巣がんの発生が増えてきます。そこで、子宮内膜症で卵巣が腫れている(チョコレートのう腫)人は、閉経以降、子宮内膜症の症状(月経痛や、月経過多など)がなくても、定期的に卵巣のチエックを、経膣超音波検査で受けるのが良いでしょう。
5. 症状がなく発見が遅れがち

 卵巣は骨盤の奥深くに存在するため、卵巣がんはかなり大きくなるまで、症状が出にくいといえます。卵巣がんは、自覚症状もなく進行し、下腹部痛や、下腹部膨満感、下腹部のしこりといった症状が出た時には、かなり悪化していることが多いので、サイレントキラー(沈黙の殺人者)といわれています。また、卵巣は2つあるため、片方にがんが発生しても、もう片方が正常に機能していれば、月経異常や、不正出血などの症状も見られないため、発見が遅れがちになります。
6. 検査と診断

 卵巣は骨盤の奥にあるので、子宮と違って、直接細胞や組織を採取することはできません。診察時、卵巣が腫れていれば、経膣超音波検査を行い、さらにくわしく調べるために、MRIや腫瘍マーカー(血液検査)を行います。そして最終的には、手術により卵巣を摘出して、初めて組織学的にがんと診断されます。
 卵巣がんは早期には症状が出にくいため、症状が出てから精査した場合には、卵巣がんは進行している事が多いと言えます。また、急速に進行するがんもあるので、1年に1回診察していても、発見が難しいがんもあります。しかし、そうとは言っても婦人科検診の際に、経膣超音波検査を受けることは、より早く卵巣がんを発見することにつながると思います。
7. 治療方法

 卵巣がんの治療はまず手術を行い、完全に摘出されなくても、できる限り腫瘍を取りはぶき、その後、抗がん剤の治療を行うのが基本です。
 早期に発見されれば、生存率も高くなります。
8. 当院に来院した方

(1) 72歳 3回出産経験あり 高血圧治療中 過去に子宮内膜症にてホルモン治療の経験あり。
 だいぶ前からお腹が張る感じありましたが、今回は子宮がん検診のため来院しました。右の卵巣が10cm大に腫れていて、経膣超音波検査で卵巣がんが疑われました。手術の結果 明細胞がんでした。過去に治療していた子宮内膜症から発生した可能性があります。
(2) 51歳 1回出産経験あり
 特に症状はないが、子宮がん検診のため来院しました。経膣超音波検査で左卵巣3×4cm大とやや腫れていたため、その後3カ月から6カ月ごとに定期的に検査していました。1年後5×5cmと大きくなり、経膣超音波検査、MRIにてがんが疑われ、他院にて手術が行われました。この方は、経膣超音波検査にて、自覚症状が出る前に、早期に卵巣がんが発見されました。
(3) 36歳 出産経験無し
 2か月前まで月経が順調でしたが、1か月まえから出血が持続したため来院しました。またその頃から、下腹部痛が続いていました。来院時、右卵巣10cm大、左卵巣5cm大に腫大し、また子宮にもがんが転移していました。この方は、急速に進行した可能性がある卵巣がんです。
 
卵巣がんは自覚症状もなく進行するので、発見が遅れがちになります。
早期に発見するには、経膣超音波検査が有効です。
 
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